オオバタケシマラン 【 大葉竹縞蘭 】


長野県北安曇郡小谷村栂池自然園 ・9月23日撮影



おとぎの国の赤い実

タケシマランは、中部地方以北の亜高山帯に分布し、針葉樹林の下などで見られる。花は6〜8月ごろに咲くが、先のそりかえった小さな鐘形で、白緑色なのでほとんど目立たない。
奥深い山にいちはやく秋が訪れるころ、葉の元から垂れ下がった1cmほどの球形の実は、日毎に赤く熟していく。秋風にゆれるさまは可愛らしく、おとぎの国にでも迷いこんだような気になる。
花のときより実のほうが、はるかに美しく、人目をひく野草もある。概して、花の目立たない野草は、実のときがきれいなような気がする。
名前にランの呼び名はつくが、スズランと同じようにランの仲間ではなく、ユリ科である。

(2001.9.27更新)

一覧へ

inserted by FC2 system