果実の“女貞”は元気のもと
ネズミモチの木は、庭や公園などで知らぬ間に生え、いつの間にやら大きくなっている。暖地の林に生える常緑樹で、高さが2〜5mくらいになる。刈り込みや車の排気ガスに強いので、公園や生垣、高速道路の分離帯などによく植えられているが、ふだんは気にも留められない。 花は初夏に白い小花が枝先に集まって咲き、晩秋から翌年の1月ころに黒紫色のだ円形の実がたくさんなる。 この実がネズミの糞に似ていて、葉が鳥もちをとったモチノキに似ていることからその名がついたという。 写真は、実や葉がひとまわり大きい中国原産のトウネズミモチで、最近は公園などに多い。この干した実は、漢方では「女貞(にょてい)」とよばれるすぐれた強壮剤だという。元気のもとは無尽蔵にあるといってもよい。でも、自分でつくるとなると、粉をふいたような黒紫色の実は、ちょっと手を出しにくいかも知れない。
(2002年1月29日更新) |