ミスミソウ【三角草】 

▲新潟県西山町・4月10日撮影

 

 “雪割草”の名もふさわしく

残雪のとけるのを待ちかねるかのように、ミスミソウの可憐な花は咲く。日本海側の山の落葉樹林の下で、紫色、ピンク、紅色、白色などの花が、早春の天使のようにほころぶ。

花の色だけでなく、花びらの枚数や幅、縁どりの色など、実に変化に富んでいる。同じ場所でも、すぐとなりにちがう色の花が咲いていたりするから、目移りして困る。

よく“雪割草”と呼ばれて花屋の店先に並ぶ鉢植えは、このミスミソウやスハマソウであることが多い。
本当のユキワリソウという名の植物は、高山性のサクラソウのことで、初夏に山の雪渓の縁などでピンクの花を咲かせる。ミスミソウやスハマソウとは花の形も種類もちがう。

でも、雪国の里山でいちはやく春の訪れを告げるこのミスミソウには、雪割草の名がふさわしく感じられる。
この花の花言葉は、「忍耐」。

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