ヒメオドリコソウ 【 姫踊子草 】



東京都・清瀬市 3月28日撮影

欧州から来た踊り子たち

 明治の中頃にヨーロッパから渡って来た帰化植物。旺盛な繁殖力で,今や日本中の春の野原や道ばたでよく見られる雑草になった。荒れ地などでは,まるでじゅうたんでも敷いたように群落をつくることがある。
 日本在来のオドリコソウに分類が近く,草たけや花がそれより小さいことから付けられた名前なのだろうが,葉はしわだらけで,上の方は赤みを帯び,お世辞にも可愛らしい草とか美しい花とはいいがたいような気がする。いささか名前負けの感はあるが,それは人の世界にもよくあることだし、まあ、気にすることはない。いい名前を付けてもらった野の踊り子は,ただそれだけでも幸せそうに見える。

(2002.3.2更新)

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