クロモジ 【 黒文字 】

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神奈川県城山町・3月21日撮影

高級爪楊枝の木

早春の山や雑木林で、黄緑色の小さな花をいちはやく咲かせる。花が咲くとすぐに葉が広がり、新芽と花の取り合わせがなんともいえずかわいらしく、また上品な趣がある。高さ2〜3mほどの落葉低木で、雌雄異株。
枝や幹が暗緑色をしていて、黒い斑点があるので、それを文字に見立てて黒文字と名が付けられたという。枝にはよい香りがあり、和菓子や料理にそえる高級爪楊枝に用いられる。そのため、爪楊枝のことを洒落て黒文字とよぶ。
登山の帰り道、この木を見つけると、よく一枝折って口にくわえながら下ったものだった。
この木が芽吹き、小さな花が咲くと、山もいよいよ春である。

(2003.3.31更新)

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