ムラサキサギゴケ 【 紫鷺苔 】


長野県北安曇郡・4月撮影

畦道を覆う

ムラサキサギゴケは、田の畦道や少し湿り気のある土手などによく生える。いわゆる田んぼのまわりに見られる春の雑草で、ふだんはほとんど見過ごされている。
茎はイチゴのように地面を這って伸び、その節から根を出して増える。だから草丈はほとんど高くならず、地面を覆うように広がる。春もたけなわになるころ、畦道がこの花で覆われているのをよく見かける。
花の大きさは1.5〜2cmほどで小さいが、空を飛ぶ鷺のような形をしていて、かわいらしい。花の色が白いものもあり、それを単にサギゴケとも呼んでいる。
名に“コケ”とは付いているが、もちろんコケの仲間ではない。植物名はこのへんがおもしろいというか、こちらをコケにしている。

(2002.3.19更新)

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