スギナ 【 杉菜 】
山梨県 南巨摩郡 ・ 3月28日撮影
つくしんぼの春
「つくし誰の子、スギナの子」といわれるように、つくしはシダ植物のスギナのことである。子とはいっても、胞子を出す茎であって,つくしんぼうは春先の野道や土手にかわいらしい姿の顔を出す。先端の細長い部分を指でちょっとでもゆすると、粉のような胞子が無数に舞い飛ぶ。一方、杉の葉に似た細い緑色の葉をつける茎のほうを栄養茎という。
つくしはわらべ歌とともに、昔から子供たちの遊び相手だった。引き抜いた茎をまた元通り差しこみ、「どこを継いだか当ててみろ」という遊びを、懐しく思い出す人も少なくないだろう。つくしの名の方言も、全国に百以上はあるという。これほど人々に親しまれてきた植物も珍しいだろう。
(2001.3.17更新)
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