カラスノエンドウ 【 烏野豌豆 】


東京都東大和市・ 4月12日撮影

 

野生のえんどう豆

カラスがエンドウ豆を食べるかどうかは知らないが、もし食べるのなら、いかにもカラスの好物にでもなりそうな野生のエンドウ豆がある。
春の野原や道ばたでよく見られる雑草で、紅紫色のかわいらしいマメ科独特の形の花をつける。さやの長さは3〜5cmほどだが、形はサヤエンドウにそっくりで、若い緑色のうちなら、摘んでゆでたり、バター炒めにしたりすれば、人間様にとっても、おつな野趣料理となる。
豆は熟すと鞘が真っ黒になるので、カラスの名はそのあたりから付いたのかもしれない。
野生のエンドウ豆には、もっとずっと小さな豆をつけるスズメノエンドウという種類がある。それとカラスノエンドウとの中間の大きさのものに、カスマグサという種類もある。これが思わず笑ってしまうのだが、カラスとスズメの間だからカスマグサというのだそうだ。なんとも安易で、すっとぼけたような命名だが、まあ言い得て妙でもある。

(2001.4.12更新)

 

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