ミヤコグサ 【 都草 】

鹿児島県開聞町 ・ 3月28日撮影

みやびな春の黄色

ミヤコグサは、海岸や河原をはじめ、平地の道ばたや草原など、日当たりのよい場所を好んで生える。4月ころから、まぶしいほどに鮮やかな黄色い蝶形花を咲かせ、草の高さはふつう20cmくらいになる。草原などでは黄色いマットを敷いたように広がっていることがある。
人の生活域に近いところに生え、最近は外国から来たセイヨウミヤコグサという種類も増えているので、帰化植物とまちがえられやすい。でも、ミヤコグサはちゃんとした日本産の野草である。
名前は、もちろん「都草」と書く。牧野図鑑によれば、かつて京都の大仏の前に多かったのでその名がついたとある。
日本全国に分布しているから、地方の人々にとっては、この明るすぎるほどに黄色い春の野の花は、さぞやみやびやかな都の花のように映ったのだろう。

(2002.4.10更新)

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