ソメイヨシノ 【 染井吉野 】

04SOMEIYOSINO3-M.JPG

東京都東大和市・4月撮影

春爛漫

サクラの花が咲くと、ああ今年もまた春がきたなあと、つくづく思う。今年の春は、よいこととあまりよくないことがいっしょにやってきたので、なんか素直に喜べなくて困る。そうはいっても、あたたかい春の陽射しがあたり一面にあふれ、花々が咲き出せば、やはり心は軽やかになる。でも、花も時の流れも、所詮はまぼろしにすぎないのだろうから、あれこれ考えずに、おおらかに、のんびりと、要するに暢気にいくことにしよう。
現在サクラといえば、やはりこのソメイヨシノを指すほど日本国中いや世界中に植えられている。葉に先立っていっせいに咲く淡紅色の花は、やはり美しいの一言につきるだろう。サクラは日本の国花なのだから、と書けば、最近のご時世からいささかヤバイのかもしれない。だが、ソメイヨシノは江戸末期に東京染井村で、オオシマザクラとエドヒガンからつくりだされた栽培雑種である。だから、自生はしていない、とされてきた。ところが、韓国済州島でソメイヨシノによく似たサクラが発見され、これぞソメイヨシノの野生種で、韓国こそソメイヨシノの原産地であると、ちょっとした騒ぎになったそうだ。その後、学問的にどういう
結論が出されたかはよく知らないが、韓国では今でもそう思われているらしい

(2003.4.2更新)

表紙へ   一覧へ

inserted by FC2 system