ヤマドリゼンマイ 【 山鳥薇 】
神奈川県箱根湿生花園 ・5月27日撮影
山にも、萌え出づる春が
山の湿地や草原に春が訪れると、時計のぜんまいのようにくるくる巻いたシダの若芽が顔を出す。山菜として有名なゼンマイは白い綿毛をかぶっているが、このヤマドリゼンマイは褐色の綿毛をかぶっている。若葉が直立して伸びると、鮮やかな緑色になり、はっとするような美しさを見せる。高さは1m近くまで大きくなり、よく群落をつくるから目立つ。後から出る褐色の穂のようなものは胞子葉といい、これがヤマドリの尾に似ているのでその名があるという。山菜としての利用は、緑色の葉のほうだけで、ぜんまい形の若い時期でないとうまくない。
(2002.4.26更新)
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