クサフジ 【 草藤 】
長野県北安曇郡
・7月4日撮影
野の気品と誇り
山野の日当たりのよい草地や林の縁に繁茂する蔓植物で、6〜9月ころ、それはきれいな青紫色の花を咲かせる。花の穂の長さは6〜15cmほどになり、ただひたすらからみ合った蔓の中で、何くわぬ顔ですっきりと立ち上がっている。巻きひげは、ところかまわず触れたものにからみつき、ときにはそれと知らずに自分の茎にからんだりもしているが、なぜか自分の花にはからみつかない。花は、気品と誇りをもって、巻きひげなど寄せ付けるすきを与えないのだろう。
葉は、偶数羽状複葉で、18〜24枚付いている。よく似たツルフジバカマは、小葉が10〜16枚で、葉の幅がやや広く、花は8〜10月ころに咲く。(2003.6.23更新)