ツクバネソウ 【 衝羽根草 】
北海道後方羊蹄山 ・6月9日撮影天は二物を与えず
深山の林の下に生える多年草で、5〜7月ころ、目立たない緑色の花を咲かせる。でも、4枚の十字に広がった葉は、印象的で目につく。この端正に広がった輪生の葉がなかったら、この花はほとんど目もくれられないような山の草に過ぎなかったかも知れない。“天は二物を与えず”なのだろうが、この花には少なくとも一つは与えられているている。
花のあとには、丸いつやつやした黒紫色の実ができ、その下に緑色の花びらが下向きに残る。そんな形が羽根突きの羽根に似ているため、ツクバネソウという名が付いたという。草の高さは15〜40cmくらいになる。ユリ科、ツクバネソウ属。(2003.7.3更新)