ハス 【 蓮 】
大阪府 ・ 7月19日撮影
盛夏の極楽浄土
ハスの花は、真夏の朝早くに花を開く。泥田の中で育つのに、花も葉も見事なほどに美しい。仏教では極楽浄土の花とされ、仏様はこの葉の上に座っている。朝露を丸い銀の玉のように溜めた姿は涼しげで、暑くなりそうな今日の日盛りをしばし忘れさせてくれる。花は夕方になると閉じ、3日目に散る。写真はつぼみで、たぶん明日の朝に開くのだろう。食用のレンコン(蓮根)はハスの地下茎だが、古く弥生時代から栽培されていたらしい。当時の遺跡から発見された種子を、2000年の眠りから呼び覚まし、発芽させて花まで咲かせたのが、ハス博士こと大賀一郎博士である。花がふつうのハスより大きく、“大賀ハス”とか“古代ハス”などと呼ばれている。
(2001.8.15更新)
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