タカネツメクサ 【 高嶺詰草 】

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長野県白馬岳・8月15日撮影

 

稜線の白い星々

 高山の稜線に清々しい一陣の風が吹きわたる。白い可憐な花たちが、ちりばめられた星々のように、細かく揺れそよぐ。強烈な真夏の陽射しの中で、きらきらと無言のまたたきが聞こえてくるようだ。高山の花の短い生の謳歌は、やはり、せり上がった大地の無数の願いや祈りのように見えてならない。なぜなら、その姿があまりにも、けなげで、つつましく、それでいておおらかだから…。俗塵の中から登ってきた者には、いつもその時々の何かを語りかけてくれる。
タカネツメクサは、頂上に近い岩石地や砂礫地でよく見られ、群生することが多い。花は直径1.5cmくらいで、草の高さは5cmほど。平地で春に花が咲くハコベと同じなかま。
今年の夏は、ちょうど10年ぶりに白馬岳登山を計画していたが、残念ながら実現できなくなってしまった。Kさん、はやく体を治して来年ぜひいっしょに登りましょう。

(2002.8.12更新) 

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