ツユクサ 【 露草 】
東京都新宿区 ・8月19日撮影
|
真夏の朝に涼を呼ぶ
ツユクサは、道ばたや庭のすみなど、人里のいたるところに生えて草むらをつくる。夏の炎天下をものともしない繁殖力のせいか、雑草としていつもむしりとられてしまう。 小さな花は朝早くに開いて昼すぎにはしぼむ繊細な半日花。せいいっぱいに広げた濃い青色の花びらと、黄色い雄しべとのとり合わせには、すてがたい魅力がある。 露草という名前にも夏の早朝のすがすがしさやみずみずしさが感じられる。でも名前の由来は、花のしぼり汁が布によく染め着くことから、着草(つきくさ)がなまったものという説もあり、やはり野草の名前のいわれは一筋縄ではいかない。 また、昔からの身近な花だけあって、その方言が百数十もあるという。藍草、青花、インキ草、染粉花(そめこばな)、蛍草、帽子花といったぐあいである。 ありあわせのガラスコップや空き瓶などに一草さしてみるだけもで、さぞや涼を呼ぶことだろう。
(2001.8.25更新) |