アサマフウロ 【 浅間風露 】


長野県諏訪郡原村 八ヶ岳自然文化園・9月11日撮影



高原の風と露

思わぬ場所で、思わぬ花に出会うのは、とても嬉しい。このアサマフウロも、かつて八ヶ岳の山麓で開かれたある研修会に参加したとき、最終日の自由時間の散策で見かけた。
アサマフウロとは、浅間山の山麓に多いことから付けられた名だが、本州中部の高原や山の湿った草地で、8月から9月ごろに、濃い赤紫色の5弁の花を咲かせる。花の直径は3〜4cmで、茎の高さは60〜80cmになる。日本のフウロソウのなかまのなかでは、花が鮮やかで大きいので、野草愛好家には喜ばれる。
フウロソウとは、胃腸の煎じ薬としてよく知られているゲンノショウコと同じなかまの花のことで、風露草と書く。語源は定かでないが、俳句の歳時記などでは、風露とは涼風と露のことで、さわやかな季節感あふれる名前であると記されている。

(2001.9.30)

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