カワラナデシコ 【 河原撫子 】


山梨県南巨摩郡 ・8月23日撮影

 

大和撫子が咲く

秋の七草の一つに挙げられているナデシコとは、カワラナデシコのことである。河原という名はついているが、河原よりむしろ野山の明るい草原などに多いような気がする。
淡紅色の花は、7月ころから咲きだし、10月ころまで見られる場所もある。花びらの先は、いわゆるナデシコ独特の形に細くさけ、きゃしゃで優しい姿をしている。別名を大和撫子という。(ああ、なんとしとやかな呼び名よ。) まあ、それはともかく、ナデシコの花は古来より日本人に親しまれ、『万葉集』にもよくうたわれている。
 野辺見ればなでしこの花咲きにけり
  わが待つ秋は近づくらしも
秋の訪れを告げるこの花は、いかにも奥ゆかしく、麗しい。その名の由来も、可愛がって「撫でし子」なのだそうだ。

(2001.9.7更新)

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