ミヤマリンドウ 【 深山竜胆 】

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北海道幌尻岳・8月31日撮影

花の中は見えます

リシリリンドウを載せておいて、ミヤマリンドウを載せないのでは、そもそも比較ができないだろうし、依怙贔屓なのかも知れない。だから、ちょっとリンドウの続き過ぎですが、まあ取り上げておきます。
本州中部以北と北海道で、夏から秋の高山に咲くリンドウのうち、もっとも普通に見られるのがこのミヤマリンドウ。
北アルプスか東北の山のものが一般的でよいだろうと思ったが
、写真を探し出すのが面倒になってしまった。写真の整理が悪いというか、ちょいと気楽に探し出すには多くなり過ぎた感がある。そんなわけで、いちばん最近のものを選んだ。北海道の幌尻岳の稜線にも咲いていました。ミヤマリンドウは、リシリリンドウとはちがい、花が開くと、花冠の副片も開き、花の中のしべがちゃんと見える。花の直径は1.5cmくらいで小さい。
今年8月末の幌尻岳では、私が見た限りでは、リシリリンドウは見つけられませんでした。

(2002.9.20更新) 

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登山記 2002年8月31日、午後2時29分、わが息子Sは、ついに日高山脈の最高峰、幌尻岳の頂上に立った。ここに深田久弥の日本百名山、百座を完登した。高校3年17歳。平成元年の夏、4歳で常念岳を登ったのをかわきりに、まあよくぞ登ったものだ。息子は満面に笑みを浮かべ、万歳を三唱していた。私がやや遅れて頂上に着くや、熱い握手を交わした。さすがに嬉しそうな顔をしていた。私のほうはといえば、百名山なんぞはまだまだで、丹沢さえまだ登ってないくらいだから、たぶん完登は無理だろう。べつにそれでいい。
今回の登山は、3週間前のリベンジである。振内から額平川を遡行し、幌尻山荘を経て頂上に登るコースをとる。早朝にレンタカーで林道ゲートまで入り、額平川を16回(数えました)渡渉して幌尻山荘に着く。幸い水量はすごく少なく、深いところでも膝をやや超える程度で、パンツは濡れないですんだ。前回の濁流がウソのよう。大きい荷物だけを小屋に置き、さらに頂上へ。天気は曇りから次第に回復し、稜線に出ると晴れだした。われらにとっては久々の山の晴天である。雄大な北カールや近くの山々が手にとるように見えた。頂上はわれら家族だけだった。(といっても、私の歩くのが遅いため、いくら早く出てもいつのまにやら追い越され、時差登山になってしまうだけなのだが。) 問題の熊にも出会わなかった。下山は気がゆるんだか、チンタラ下り、結局夕方6時少し前にやっと幌尻山荘に戻った。もうテントを張る元気もなく、当然のことのように、小屋に泊まることにした。1人1泊1000円也。足早に暮れゆく夕闇の中でシチューと乾燥米ご飯を作って食べた。登山者は団体も入っていて結構多かったが、この時間に夕飯食ってるのは単独の外国人だけだった。7時の消灯直前に小屋に入り、オイラの寝場所の真ん前に戸口があるから、息子にこれなんだときけば、トイレだそうで、「な〜んだ、小屋の中にトイレあるのか!」と、思わずでっかい声で言ったとたん、近くの女の人となぜかバッチリ目が合った。彫りの深いなかなかの美人だった。かなり山慣れた感じの人で、どうやら山のトイレを考える会の会長で、女性登山ガイドの横須賀さんのような感じがした。団体のガイドをしているようだった。翌日はまた渡渉をくり返しての下山後、二風谷の平取温泉に入浴。それでも時間がありあまったので、物好きに室蘭の地球岬まで行ったのだが、霧でまったく見えず。まるでうまくもない土産物屋のツブ貝とホタテの串焼き食べに行ったようなものだった。
新千歳21:50発、羽田23:20着の最終便で帰る。でも、今回は羽田まで車で来たので、それからがまた大変。夜の首都高は、みんなぶっ飛ばしてて、コエーったらありゃしねぇ。新宿で降りて、後は一般道。夜の道は意外にはやく、1時過ぎには家に着いた。それからやっと、はれて(?)酒なんぞを飲みだしたというわけ。毎度のことながら、ド、ド、ドのド疲れさん!

(2002年9月記)

 

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