イシミカワ 【 板帰 】


山梨県南巨摩郡 ・10月31日撮影

枯れ色の中の宝石

イシミカワは,溝の縁や道端などに生えるありふれた蔓植物。茎には,逆向きの刺がたくさん出ていて,これで他の草木にからみつく。
花は夏のころに咲くが,緑色の小さな丸い形で、先がわずかに開くだけなので,ほとんど目立たない。
ところが,秋も深まると,茎の先に直径3mm程の青紫色の実を数個つける。野は日毎に枯れ色を増すなかで,青紫色の実は宝石のように色を深める。
実の中には,光沢のある漆黒の種子ができ,また来年の生命が準備されている。
似た花には,淡い紅色の花を咲かせるミゾソバ,ママコノシリヌグイなどがある。

(2001.10.29更新)

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