樹氷とカラマツ 【 落葉松 】


長野県八ヶ岳山麓・12月撮影

 

銀色の朝

冬の山では、朝、黒々とした雪雲の切れ間から、信じられないほどに明るい陽射しが降り注ぐことがある。樹氷となった山肌の木々は、いっせいに銀色の姿を現す。まるで生命を与えられたかのように輝き出す。
手前のカラマツ林は、まだ暗い影の中にある。雲は猛烈な速さで流れる。太陽は雲間から昇り、みるみるうちにカラマツ林を朝の光りに包んでいく。しかし、林床をあたためる暇もなく、また黒々とした冬の雲が天をおおう。
そんな夢のように目まぐるしいドラマを二、三度くり返したかと思うと、いつの間にやらまた吹雪となり、その日はそのまま厳冬の一日になる。夜になれば、冬の山は闇の中でただ荒れ狂っているだけである。

昨日、息子にピッケルとアイゼンを買ってやった。年末には、チョットだけ冬山に遊びに行ってみるつもり。はたして、どうなることやら…。

(2000.12.27)

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