カキ 【柿】


山梨県南巨摩郡・12月撮影

 

 

 

冬の柿

木枯らしが吹くころになっても、たくさんの柿の実が採られることもなく、ほったらかしにされているのを見かけると、何やらしんみりとした気持になってしまう。

こんなにたくさんの柿の実があれば、冬を越す野鳥たちはさぞや大喜びだろう。きっと、渋柿なのだろうから、干柿にでもしたら、人間様も一冬はたっぷり味わえるというのに…。「ああ、もったいない」なんて、食い意地の張ったことをつい考えてしまう。
しかし、この山里では、今年はついに柿の実は採られることがなかった。どうしたのか、事情は知らないが、どこか胸に痛い。

昔から、「柿が赤くなると医者が青くなる」という言い伝えがあるように、柿の実は薬用にもなり、健康と疲労回復によい超一級の果物である。それは、ビタミンAが豊富にふくまれ、しかも糖分が体内にとても吸収されやすい果糖という形になっているからだという。
また、最近はヨーロッパで、もっとも東洋的で美しい果物KAKIとして珍重されているという。

(2000.12.7)

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