モミの木と雪 【 樅 】
長野県八ヶ岳山麓・12月撮影
山麓にもジングルベル
山麓では、日毎に雪が降り積もっていく。若いモミの木の枝先にも、昨夜の雪が積もっている。日が照れば枝先の雪はとけ、雪が来ればさらに枝先は白く垂れ下がる。そんな日々のくり返えしのうちに、モミの木は厳しい冬の中へ埋もれていく。 山麓のモミの木にも、遠く都会のジングルベルの鐘の音が聞こえてきそうである。 いま、都会は喧騒とイルミネーションの洪水の中。しかし、ここは静寂と沈黙に閉じこめられている。せめてラジオのスイッチでも入れて、7時のニュースを聞こう。あの懐かしいサイモンとガーファンクルのきよしこの夜のように……。
(2000.12.24)
←一覧へ