オオマツヨイグサ 【大待宵草】


山梨県中巨摩郡・12月撮影

ロゼットで冬越し

冬枯れの川原や土手などを歩いていると、葉を四方に広げて、地面にぴったりとくっついた草の姿をよく見かける。これがロゼットと呼ばれるもので、植物が厳しい冬を越すひとつの方法である。タンポポもこのロゼットの姿で冬を越す。
大地のぬくもりに守られ、冬の弱い日ざしを最大限に受けとろうとする植物の知恵なのだろう。

オオマツヨイグサは、いわゆる月見草(宵待草)で、夏の川原や海岸で夕方から朝に黄色い花を咲かせる。夜がしらじらと明けるころ、土手一面に咲いている様子は、気だるいほどに美しい。
その同じ植物の冬越しの姿をいま見ていると、植物のたくましさを感じるのはもとよりだが、野の草も意外なまでに姿を変えながら生きているのだと驚かされる。

(2000.12.15)

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