コオニタビラコ 【小鬼田平子】

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千葉県鴨川市 ・3月31日撮影

 

七草粥の仏の座

正月七日の節句には, 昔から春の七草を入れた七草粥を食べ,その年の無病息災を願う習わしがあった。春の七草とは,今ではふつう, 芹,なずな,御行(ハハコグサ),はこべら(ハコベ),仏の座(コオニタビラコ),すずな(カブ),すずしろ(ダイコン)の七種とされている。このなかの仏の座とは,現在の植物名がホトケノザという植物とはまったく別種の,コオニタビラコという春の野草のことである。
早春のまだ乾いた田んぼやあぜなどで,仏様が座る円座のように葉を広げ,3月ころから直径1cmほどの黄色い花を咲かせる。春早くの摘み草でこの花を見つけると,やはり七草粥には,春を待ち望む気持ちがこめられていたのだろうと思えてくる。

(2003.1.8更新)

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