温泉街の中央にある湯畑では，湯けむりがもうもうと立ちのぼり，あたりには大丈夫なのだろうか思えるほど硫黄のにおいが漂っていた。湯畑では源泉からの湯を木の樋に流して冷ましているのだという。
真冬の土曜日だったが，温泉客はけっこう多く，温泉饅頭屋も，呼び込みのかけ声とともに，道行く人に次から次へと茶色の饅頭を景気よく試食させていた。さすがに日本三名泉のひとつだけのことはある。ちなみに，日本三名泉とは，有馬温泉，草津温泉，下呂温泉だそうだ。