ジンチョウゲ 【 沈丁花 】

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東京都・2月撮影

馥郁たる春の香り

ジンチョウゲの花は、早春の庭先などで馥郁たる香りを漂わせ、いちはやく春の訪れを告げる。この花の甘く、どこか悩ましいほどの芳香をかぐと、なんとなく心も春めいてくる。やはり春の匂いなのだろう。
ジンチョウゲは日本の野生の木ではなく、室町時代に中国から渡ってきたといわれている。雌雄異株なのに、なぜか日本にあるのはほとんどが雄株で、赤い実はなかなか見られない。4つに分かれた白い花びらのようなものも、じつはがくだというから、匂いのわりには地味な花なのかも知れない。
挿し木でふやすことができるので、雌株は要らないのだろうが、日本のジンチョウゲは長い間どんな気持ちで代を重ねてきたのだろう。 

(2003.2.24更新)

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