セイヨウカラシナ【 西洋芥子菜 】




神奈川県三浦市・3月下旬撮影

最近の菜の花

近年,河原や川岸などで群落をつくって咲いている菜の花は,セイヨウアブラナかセイヨウカラシナのことが多い。セイヨウアブラナは明治以降に菜種油を採るために栽培されたものが逃げ出したのだろうし,セイヨウカラシナは帰化植物だろうと思う。観光地などでは,切り花にもされる栽培品種で,葉が縮れているハナナがよく植えられている。明治以前に,菜種油を採るために植えられてきた在来のアブラナ(ナタネ)は,もはや日本には特別な農業試験場などにしか存在しないのかも知れない。蕪村の,「菜の花や月は東に日は西に」の菜の花は,厳密にはもう見られないということなのか。
写真は,三浦半島の剱埼灯台へ向かう道端に小群落をつくって生えていた。セイヨウカラシナでよいと思うが,開花した花の位置がつぼみより明らかに下なので,ちょっと気にはなる。もしかするとクロガラシなのかも知れない。クロガラシの種子からは,洋芥子(マスタード)がつくられる。
(2005.3.31更新)
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