トウダイグサ【 燈台草 】

神奈川県横須賀市 3月6日・撮影

ロゼット
まさか、ここで会うとは思わなかった。灯台へと向かう道端で、トウダイグサのロゼットにバッタリ出会ったのだ。なんかできすぎてないか、と思ったが、すでに夕暮れが迫り、冷たい潮風が吹きすさんでいた。時折、狭い道を地元の車が通るが、あたりには人っ子1人いない。だから、ただひたすら歩いた。鄙びた灯台を見た。そこより先は、もう海しかなかった。そこより先へはもう行けない。先端でありながら、どん詰まりである。何枚かの写真をそそくさと撮り、またせっせとバス停まで歩いた。
きょう、植物図鑑を見ていたら、偶然トウダイグサのページが開いた。トウダイグサの名は、海の灯台ではなく、時代劇などのよく出てくる、油皿を載せて灯りをともす燈明台のことだった。やっぱりな。
地面に寝ている茎は、あと1か月も経たないうちにいっせいに立ち上がり、その先の油皿のような葉の上に黄緑色の小花を咲かせる。
(2005.3.10更新)

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