キンセンカ 【 金盞花
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食べれば変わる |
花には,それぞれのイメージがこびりついている。そのイメージをはぎ取るには,その花を食べてしまうことだ。この花の天ぷらが出されたとき,食べるのはちょっとためらった。特別うまいというわけではなかったが,食べ終わったとき,仏様に上げる花というイメージは,完璧に消え去っていた。簡単である。変えるとか,変わるというのは。食っちゃえばいいのだ。噛みつぶして,自分の体の中に入れ,消化して,ウンコにしちゃえば,とたんにイメージは変わる。それでさっぱりする。食うということは,どこかで根源にかかわっている体験のようだ。この花のふるさとは,温暖で陽が燦々とふりそそぐ南ヨーロッパである。ああ,また新しいイメージがつくられてしまった。 正確にはトウキンセン,一般にはカレンジュラの名で呼ばれる。盞とはさかずきのこと。 |
(2006.3.2更新) |