ツバキ 【 椿 】 |
別名ヤブツバキ |
思い出の中から,椿の花がぬっと顔を出すことがある。生家の庭の池の向こうに,ツバキの木が1本あった。薄暗い床の間にツバキの花が生けてあることがあった。花を生ける姿を,僕はよくうしろから見ていた。いつも初めから一輪だけ落としてあった。こうするのよ,と教えられたことも,つい昨日のことのように憶えている。というか,ずっと忘れかけていたのに,最近,奇妙に生々しく蘇ってくる。ヤバイ。 「ツバキ」の名は,総称だとばかり思っていたが,標準和名であり,ヤブツバキとは別名なのだと最近教えてもらった。 柿の標準和名も「カキ」だとばかり思っていたが,カキノキが正しいそうだ。カラスノエンドウは,発音するときどこで切りますか? 「烏ノ 豌豆」だと思っていたが,「烏 野豌豆」なのだと,最近教えてもらった。 ツバキは,鳥媒花。 |
(2006.3.14更新) |
茶花に |
ツバキの園芸品種。花は,純白一重の椀咲きで大きく,直径10cm近くにもなる。蕾がまん丸なのが特徴。茶花によく生けられる。関西ツバキ系。 事務所の目と鼻の先の家の塀越しに咲いている。ここに移ってきて,もう15年になるのに,去年はじめて気が付き(まったくもう…),今年はじめて写真に撮った。 立派な花だが,実際に木に咲いている姿は,次から次へと咲き,花付きがよすぎるので,あまり趣があるとはいいがたい。白い花はいたみが早く,縁がすぐ黄色になりやすい。 |
(2006.3.15更新) |
唐子咲き |
ヤブツバキの雄しべの葯が弁化した品種で,江戸時代に流行った唐子咲きという。ふくよかで,微笑ましい感じがする。関東西ツバキ系で,別名を月光(がっこう)という。 |
(2006.3.27更新) |