イタドリ 【 虎杖 】

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岐阜県小秀山山麓 4月28日・撮影

酸味が喉をうるおす

これを見ただけで、口の中にジュワーと唾が出てきませんか? もしそうだったら、あなたは、かなり年季が入っていますね。野遊びも、お歳のほうも…。
そう、昔は野山へ行ってのどが渇けば、この太いイタドリの若芽を元からポキンと折って皮をむき、茎の中のすごく酸っぱい水分をチュウチュウ吸ったものでした。これを吸うとふしぎなことに、のどの渇きがピタッと止まるのです。水など飲まなくても平チャラでした。でも、最近は、山へ入っても、道ばたのものを口に入れるのは、ちょっと躊躇します。もっと高い山に登ったときでも、一見きれいそうに見える沢の水もあまり飲みません。

“すかんぽ”と呼ばれて親しまれてきた植物は、正しくはスイバの若芽だそうですが、このイタドリもそう呼ばれてきたと思う。すかんこ、どんぐいなどともいう。
酸味のもとは蓚酸だから、生で食べ過ぎると腎結石になりやすいという。まあ、これを生のままたくさん食べる人はいないだろうが、食べ過ぎないほうがよいようだ。

(2004.4.16更新)

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