ナガミヒナゲシ 【 長実雛罌粟 】

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東京都東大和市 4月23日・撮影

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花と実

十年前、十年後

このナガミヒナゲシは、ヨーロッパ原産の帰化植物で、春に直径5cmくらいの橙紅色の花を咲かせる。あくまでも個人的な印象だが、近年、東京近辺では、この花は特にめだって増えてきたような気がする。1960年ころに東京ではじめて見つかったらしいが、10年前でも、あれ、なんていう花だろうと、まだものめずらしい感じがした。ところが、最近は郊外でも都心でも、道ばたやわずかなコンクリートのすき間などにも生え、あちこちでよく見かける。1年草なので、種子が落ちたようなところでは、翌年の春早くからびっしりと芽生えが見られ、あっという間に花茎をのばして、花を咲かせる。橙紅色の花は、見慣れてくるとやはりヒナゲシのなかまだけあって鮮やかで、きれいだ。でも、花は1日花で、夕方には散ってしまう。
ヒナゲシ(虞美人草)の実は丸みがあるが、このナガミヒナゲシの実は、下の写真のように細長い。上の写真で下向きにうなだれているのがつぼみ。
“十年ひと昔”とはもう昔の言葉で、今や“三年前は大昔”の時代だから、10年後にさてこの花はどのような勢力分布で咲いているのだろう。

(2004.4.28更新)

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