ナルコユリ 【 鳴子百合 】 


山梨県南巨摩郡 ・6月14日撮影

可愛らしい鳴子のように

ユリの花といえば、夏に咲く大輪のヤマユリなどを思い浮かべるが、春の草むらに咲く小さなユリもいくつかある。このナルコユリもそのひとつで、丘陵地や山地の草むらや林などで、5〜6月に葉の付け根から可愛らしい円筒形の白い花を3〜5個吊り下げる。草丈は50〜80cmぐらいになり、ひょろひょろと立ち上がってしなっているが、茎はけっこう丈夫で、そう簡単には折れない。
名前のナルコとは、秋の稲田で雀をおどして追い払うために縄にぶら下げられた鳴子のことで、花のつき方がこれによく似ていることからつけられたという。そのころの鳴子は、きっと竹筒でできていたのかもしれない。
似た花の
アマドコロの茎には稜があって角ばっているが、こちらのナルコユリの茎は丸い。

(2002.4.24更新)

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