ホオノキ【朴ノ木】

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 東京都東大和市・5月15日撮影

花も葉も、とにかくデカイ

山や平地の林に生える日本特産の落葉高木で、高さが20m以上にもなる。5〜6月には、枝先に直径15cmもある大形の黄色味を帯びた白い花を咲かせ、甘く強い芳香を漂わせる。花は樹上にあるので、新緑の森を行くと、あれ? なんの香りだろうと、しばし惑わされてしまう。
花も樹も大きければ、葉もずばぬけてデカイ。長さが20〜40cmもある。手に取ったとき、あらためてびっくりする。子供たちの遊びにはもってこいだ。
名前にあるホオ(ホウ)とは、“包む”の意味で、この葉は古来より食物を包んだり、盛ったりするのに用いられてきた。
飛騨高山の名物ほお葉味噌は、この葉をフライパンがわりにして焼いて食べる。実は、飛騨の高山にはまだ行ったことがない。でも、ほお葉味噌は奥飛騨で食べた。きのこやなんだか色々なものが入っていて、まろやかな味でおいしかった。そう、あのときは奥飛騨慕情だったなぁ…。
材は緻密でやわらかいので、加工しやすく、くるいが少ないという。指物、箱物、漆器の木地によく使われ、もちろん朴歯の下駄も、この材を使う。馴染みのある木といえよう。

   (2000.5.20)

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