ヒロハヘビノボラズ 【 広葉蛇上ラズ 】





長野県松本市上高地 6月上旬撮影

蛇も上れぬ鋭い刺

上高地のある安曇村は,今年4月1日に四賀村・奈川村・梓川村とともに松本市に合併した。安曇村の村名は永久に消え去った。寂しいというか,悲しいというか,でも,松本市という地名も,私としては好きだから,困ってしまう。でも,「安曇」の言葉の響きと文字姿のほうがはるかに好きだ。特に「安曇野」。だから,なんとかならないのだろうかと困ってしまうのである。好きな女をこれまた好きな男に盗られてしまったようなものだ。この際,さらに周辺の市町村,いっそ塩尻市から大町市までメチャクチャに巻き込んで,大々的に「安曇野市」っていうのはどうだろうか。それならオイラも許せる。許してやる。臼井吉見だってビックリというか,大喜びだろう。でも,それって,わが故郷・静岡市と同じじゃないか。ただ面積ばっか広くして,全然いただけないし,カッコわりいぜえ〜。
さて,ヒロハヘビノボラズは上高地では意外によく見かけ,写真は大正池のほとりのもの。河童橋の近くにも生えている。蛇も上らないという凄く尖った刺が枝にあり,おまけに葉のふちまでギザギザしている。高さ3mくらいになる落葉低木で,北海道から九州までに分布している。秋には赤い実が鈴なりになるという。そういえば,秋の上高地はゆっくり楽しんだことがない。徳沢まで,1人で走るように往復したあのとき1回かも知れないな。今年こそ行きたいものだ。

(2005.6.2更新)

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