ヤマモモ 【 山桃 】





東京都新宿区百人町 6月15日・撮影

ほんのりとした甘み

関東地方南部以西の暖地の山に自生する常緑高木だが,東京都内の公園には,どういうわけかよく植えられている。6月も半ばになれば,赤い実がたわわになり,熟すとぽたぽたと落ちてくる。かつて港区にいたころ,近くの公園にヤマモモの大きな木が2,3本あり,昼休みに採ってきて食べたことがあった。冷やして口にほうばると,ほんのりとしたと甘みが口中に広がり,爽やかな初夏の訪れを感じたものだった。中にはやや平たくて大きめの種子がある。そういえば,子どものころには,どんぶり一杯お腹がパンクしそうになるくらい食べたと言った人がいた。雌雄異株なので,雄と雌をいっしょに植えなければ実はならない。また,成長が遅い木で,若い苗木はあまり売られていないので,植木となると,ずいぶん値が張る。
ヤマモモ科ヤマモモ属。
(2006.6.24更新)

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