ハナショウブ花菖蒲



長野県北安曇郡池田町 2015年6月12日・撮影



ハナショウブは、日本に自生するノハナショウブを改良した園芸種で、その園芸品種の数は大変多い。古くから観賞用に栽培され、親しまれてきたようなのだが、カキツバタの名は万葉集に登場し、歌にも詠まれているのに、ハナショウブの名はひとつもない。はて? さて? なのだが、この間の説明は大幅にはしょって、万葉集や古今集にハナカツミ(花勝見)という植物が出てくる。これがまさにハナショウブなのである。ただし、園芸植物として改良され、盛んに栽培されるようになったのは、江戸時代中期からのようだ。
育成地ごとに独特の系統(園芸品種群)ができ、江戸系、肥後系、伊勢系の伝統的3系統と、長井古種(山形県長井市)が知られている。
写真は、花びらが大きくて垂れ下がっているので肥後系だと思うが…。名札はちゃんと立っていたのに、要するに品種名をメモしてこなかったのである。いや、メモ代わりに名札の写真を1枚撮ればいいだけなのに、それもし忘れる。困ったもんだ、というか、そもそもそういう必要がなくなったんだなとしみじみ思う。いいことだ。
(2015.6.30更新)





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