ギンリョウソウ 【 銀竜草 】

 
山梨県南巨摩郡 櫛形山 ・6月撮影

 

山の木陰の変わり者

天地・万物を創造された造化の神様も、ときには失敗したり、またときにはおふざけで変わり者を造られたようだ。
植物といえば、緑の葉をもち、美しい花や実をつけるのが大半だが、このギンリョウソウには緑の葉も茎もない。それでは、キノコやカビのなかまかというと、そうではなく、花も実もある立派な種子植物である。
ただ葉緑体をもたないから、自分では養分が作れず、腐った落ち葉などから栄養分を吸いとって育つ。そのため、腐生植物という。
5〜8月ごろ、薄暗い山の木陰で見かけ、高さは10cmくらいになる。全身白色の蝋のような姿は、まさに「銀竜草」の名が当たっている。先端の竜の頭のような部分が、一応、花である。通称「ユウレイタケ(幽霊茸)」という。

(2001.6.15更新)

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