トケイソウ【 時計草 】 |
10時までの時計 6月10日は時の記念日。だからといってどうということもないのだが、「光陰矢のごとし」、「歳月人を待たず」、「時は金なり」、「月日に関守なし」(←くどい)のことわざが身にしみて分かるような歳になってしまった。 さて、トケイソウという名前の花がある。南米原産の蔓植物で、日本では野生の花ではないが、初夏に時計の文字盤に似た花を咲かせる。花の直径が8センチほどもあり、形が奇抜で美しいので、この時期には,園芸店などで鉢植えとしてよく見かける。 でも、暗黙のうちに約束され、期待の中で予定されていた未来が、予告も前兆もなく、突然はぎ取られるように失われることは、よくあることだ。それは、理不尽で、酷いことだが、確かに起こる。そのとき、失われた未来は、一瞬にして反転し、焼き印のごとき過去となる。未来は、気を許すとよく人をだますが、人がその過去をだませるのは、至難の技のようだ。 (2001.6.9更新) |