ハンゲショウ 【 半夏生、半化粧 】

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東京都小平市 都立薬用植物園 7月5日・撮影


半夏生のころ、葉が白くなる

半夏生(はんげしょう)のころは、空から毒気が降るといわれている。鬱陶しい梅雨が続き、気持ちが沈みがちになるだけでなく、体にまで黴が生えそうな感じさえする。こういうときは、やっぱカッーと一杯やるのがいいね。アルコール消毒だよな。半夏生とは、夏至から11日目の日のことで、新暦の7月2日ころにあたり、半夏(はんげ)の生えるころという意味らしい。ただし、ここでの半夏とは6月に紹介したカラスビシャクという植物の漢名である。
少々ややっこしくなるが、写真のハンゲショウという植物は、水辺や湿地に生えるドクダミ科の多年草で、6〜8月ころに先が少し垂れた穂状の花を咲かせる。でも、この植物の最大の特徴は、半夏生のころに上部の2、3枚の葉が白くなることである。そのため、“半夏生”と呼ばれるようになったとか、葉の半分が化粧したように白くなるから“半化粧”と呼ぶなどといわれている。白い葉は確かにこの時期清々しさを演出してくれる。
白くなった葉はそのあとどうなるのか心配になるところだが、花の時期が終わると、またちゃんと緑色になる。でも、いったいなぜ、なんのためにそんなことが起こるんだろう…。まあ、人だって、わからないことがいっぱいなのだから、それはそれとして、さて、夕闇も迫ってきたことだし、いただきものの“響”を開けるとするか。ありがとう。

2003.7.9更新 

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