特別編・山のアルバム 〜夏山讃歌・2007年〜

槍ヶ岳



長野県 北アルプス槍ヶ岳(早朝,殺生ヒュッテテント場から) 8月18日・撮影



北穂高岳



長野県 北アルプス北穂高岳(右奥)(飛騨泣き付近から) 8月18日・撮影



前穂高岳



長野県 北アルプス前穂高岳(右)(早朝,北穂高小屋テント場から) 8月19日・撮影


奥穂高岳



長野県 北アルプス奥穂高岳(右)(北穂南稜から) 8月19日・撮影

遂に,槍から穂高の大キレットを縦走した。怖かった。ここはもう二度と行きたくない。ホント。今年の夏に入ってからでも,転落事故が2件あり,2人も死んでいるし,ちょうど前日には槍で落石事故があって,こちらでも2人が重傷を負っていた。私は直前に急な用事ができて故郷に帰り,その足で山に向かったので,日程や体調は必ずしもよくなかったが,まあ,予定より1日遅れで決行した。そんなわけで,なんかイヤーな感じがしていた。最近の山は遭難というより,中高年(や老人)の山岳事故が日常茶飯事だから,救助ヘリが飛んでいても,ああまたかくらいで,あまり気にならない。でも,今回は,万が一,自分がとか,家族がとか,チラッと不安がかすめた。だから,ものすごく気を引き締め,慎重に登った。まあ,結果は特別なこともなく,無事縦走できて,遂にヤッターと達成感もあり,それなりに楽しい登山だった。ところが,どころが,である。上高地に下り,明神まで来たところで,河童橋まであと1時間というのに,わが家の屈強なボッカ息子Sが突然歩けなくなってしまったのだ。バテたというのではなく,完全に体の具合が悪くなって力が抜けてしまったような状態になってしまった。折しも雷が鳴り始め,雨が降り出してきた。団体装備を1人で引き受け,でっかいザックを背負って大キレットを越えてきたのだから,無理もない。空身で何とか歩かせたが,それから2日間というもの,下痢と発熱が続いて寝込んでしまい,点滴騒動にまで発展してしまった。超特急の“うの字”だったのです。本人は大変のようでした。でも,同じものを食い,同じ山の水を飲んでいたオイラのほうは何ともなかったのだが,これってどういうこと? 息子Sよ,ありがとう。無理させてごめんな。
(2007.8.23更新)


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