ベニバナイチゴ 【 紅花苺 】

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長野県針ノ木岳 9月8日・撮影


高山の木苺

亜高山帯から高山帯の、林の縁や流れのある谷筋の茂みのようなところに生え、高さが1mくらいになる小低木。キイチゴのなかまでは最も高いところに生育する種類。本州中部の日本海側から、東北、北海道の西南部に分布している。
花は独特の濃紅紫色で6〜7月ころに咲き、実は2cmくらいの大きさになり、8〜9月ころに赤く熟す。熟したものは甘酸っぱくてうまいが、種子がやや口に残る難点がある。
先日の北アルプス針ノ木岳では、登山道の脇にちょうどこの実がいっぱいなっていて、熟したものを少し摘んでは歩きながら食べた。だが、この苺がなっているところのまわりは、草がめちゃくちゃになぎ倒されていることがよくある。このとき見かけたサルの集団も食べに来ているのかも知れないが、この踏み跡はどう見てもクマであろう。草の倒された跡が大きく、とんでもなく急な藪の中に消えていたりすると、なんとなく恐くなって、どうしても足早になってしまう。息子とつい大きな声で話し出したりして、おたがい顔を見合わせてしまった。

2003.9.19更新
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