長野県鹿島槍ヶ岳 9月15日撮影
最初の花高山植物のなかで、最初に名前を覚えた花が、このミヤマアキノキリンソウだったと思う。昔、山小屋でアルバイトというか居候していたとき、登山者にこの花の名前をきかれて、答えられなかった。それで覚えたというわけ。要するに、昔は高山に咲く花の名前など、ひとつも知らなかったということである。
ミヤマアキノキリンソウは、本州中部以北と北海道に分布し、高山の礫混じりの草原のようなところに生えている。花の時期が8月から9月と長いせいか、本州中部以北の山なら、どこへ行っても必ずといってもいいくらいによく見かける。
ありふれた花だが、明るく鮮やかな黄色は、なぜか励ましてくれる。この花にはさまざまな思い出や想いがある。別名をコガネギク(黄金菊)という。
平地や山地に生えるアキノキリンソウが、高山型に変化したものだという。確かに全体の姿形の印象はかなりちがっているが、亜高山帯などでは、その中間のようなものを見かけるので、ときどきどちらなのか判別に困ることがある。
(2003.9.24更新)