山形県 飯豊山 8月12日・撮影
地味な味わい
ヤマハハコは、山地から亜高山帯、高山帯にまで幅広く分布している。山地の川原などでは群落をなして生えているかと思えば、標高2500mくらいの高山の稜線のようなところにも生えている。では、高山のものは、草丈が低くなったりしているかというと、必ずしもそうではなく、だいたい高さが50cmくらいで、標高によって姿形の印象が変わることはあまりないような感じがする。
白いかさかさ乾いたような花は、地味であまり目立たないが、近づいて見ると渋い味わいがある。
雌雄異株で、写真の花は中央部が黄色っぽいので、雄株だと思う。花期は、8〜9月ころ。
名は、山に咲く母子草の意味だというが、春に黄色い花の咲くハハコグサとは同じキク科でも、なかま(属)は異なる。
似た種類としては、近畿以西に葉の細いホソバノヤマハハコが分布し、平地の川原にはカワラハハコ生える。(2003.9.22更新)