ユウパリリンドウ  夕張竜胆 】

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北海道 夕張岳 8月1日・撮影

北の高山の竜胆

北海道の高山に生えるリンドウで、赤紫色の花が8月に咲く。学名がそうなっているせいか、よくは知らないが、名前はユウパリ……と呼ばれている。ユウバリリンドウと表記している図鑑もあるが、おもしろいからここではパを採用した。別名をエゾオノエリンドウともいう。
花冠の長さは、2.5〜3cmくらいで、先が少し反り返る形になる。でも、このユウパリリンドウの最大の特徴は、花冠の喉部にある内片が基部まで糸のように細裂していることである。よく似ているチシマリンドウは、この内片が中程までしか細裂していないという。
画像の花の色は、フィルムがコダックだったせいか、ちょっと赤みが強く鮮やかになりすぎてしまったかも知れない。






さてさて、昨日の”痛いおはなし”のつづきです。もう、早いほうがいいから、さっそく検察庁に出頭してきました。9月だというのに、今日もやけに暑い日でした。
ご担当の統括検察官氏が違反事項・罰条を述べ、これに相違なく、これを認めますか? と尋ねるので、ここでひとくさり、やんわりと穏やかに、にこやかに、いまだ33kmオーバーは信じがたく、釈然としないものがありますが、それを私が立証することがそもそもできませんので…、ここで急に小さな声になって、「はい、認めます」と、あさり認めるしかないのでありました。でも、さらにオイラのふたくさりめ、隠れてこっそり交通取り締まりをやるのは明るい市民社会の常識からしてあまりよろしくないやり方だと思いますので、是非とも、ただいま交通取り締まり中の表示を出して取り締まりをやってもらいたいものです、と大まじめに申し上げたら、検察官氏、それは〜と、にこにこ笑ってました。
でも、それが正しい取り締まりのやり方だと思う。そうすれば、だれもスピードの出しすぎはしないし、交通安全は保たれるのですから。取り締まりの唯一最終の目的は、交通安全にあり、決して見せしめ的な罰金取りではないはずである。さまざまに形や表情をやわらげられていても、見せしめのある社会はどこか住みにくく、自由や安心から遠い。見せしめは実に効果的な手法だから、それをまねする者が現れ、子供たちも巧妙に習得する。見せしめは、それとわからずに連鎖していき、結局社会の弱い部分へとしわ寄せられ、そこにひずみを生んでいく。そのひずみから悪と犯罪が頭をもたげることを知っているのだろうか。まあ、そんなことは一言も言わなかったが…。
そして、略式手続きによって裁判審理されることに異議ありません、という項目に署名捺印して、検察庁はおしまい。同じフロアーの隣のほうに設けてある簡易裁判所に行き、控え室で待つこと15分。名前を呼ばれ、小さなガラス窓の窓口に行くと、もう略式命令が下されている。書記官らしき人に、罰金6万円です、といわれる。ガーン、である。ああ、これがいちばん痛い。このときはじめて実感を伴って、自分が法律によって罰せられたことを思い知った。
参考までに略式命令の主文を記しておく。「被告人を罰金60,000円に処する。これを完納することができないときは金5,000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。但し端数が生じた場合には、端数は1日に換算する。第1項の金額を仮に納付することを命ずる。」 事件名は、道路交通法違反であり、罪となるべき事実は、法定速度違反(33km/h超過、60km/hのところ93km/h)とある。
そんなことが書かれているピンクの紙っぺらをもって、1階の納付窓口へ行き、なけなしの60,000円を払った。そして、私はそれこそなにも言わずにそこを出た。外は相変わらず暑かった。オレみたいな貧乏人から金ふんだくりゃがって…、そのとき、わたしは一瞬だったが、権力を恨んだね。そして、あっ、これが芽ばえなんだなと、知った。

2003.9.5更新
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