イチイ 【 一位 】

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山梨県 南巨摩郡 10月10日撮影

甘いけど種子は有毒

山奥に生える常緑高木で、高さは20mくらいになる。でも、庭や生け垣によく植えられるので、そのほうがなじみがあるかも知れない。雌雄異株で、雌の木には、秋に直径1cmくらいの赤い実がいっぱいなる。甘い液がふくまれていておいしいので、食べ出すとキリがなくなる。でも、種子は有毒だから、必ずペッと吐き出したほうがよい。自然の中で木や草の実を食べるときは、どうしても行儀が悪くなってしまうが、それは仕方ないだろう。
写真の木は、寺の門前に長年生えている大木で、幹は直径1m近くもある。もはや上へ真っすぐ伸びることはできず、太い幹を横に曲がりくねらせて広げている。かつては、学校帰りの子供たちがこの木に登り、赤い実を飽きることもなく食べていたのだという。
今年の夏、わが家の庭に1本だけあったイチイの木が枯れてしまった。赤い実を見たことはなかったから、雄の木だろうと思う。イチイは、どうやら雌の木のほうが丈夫で、植えかえに強いような感じがする。
別名を、アララギ(植)、オンコともいう。

2003.10.20更新

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