福島県燧ヶ岳 9月30日撮影
(2003.10.7更新)
秋の稜線で秋も深まってきたころ、尾瀬の燧ヶ岳の稜線で、このクロウスゴの実を見た。秋の山は天気が良くて日が射すと快適なのだが、冷え込むと身にこたえる。このときも、寒い日で、刻々と夕方が迫っているなか、ナデツ窪の急坂を尾瀬沼の沼尻へと一気に下った記憶がある。単独だったから焦っていたのだろう、一度ハデに転び、しばらくうずくまったまま、うなっていた。幸い体のほうは無事だったが、首からさげていたカメラは、もはやこれまでかというくらいにぶつけたのに、傷こそしっかりついてしまったが、ちゃんと作動し、なんともなかった。このときからオリンパスを信用するようになったのだと思う。でも、今やMFカメラを使っている人などほとんどいないとはいえ、OMの製造終了で見事に裏切られた。
さて、クロウスゴは深山から高山に生える低木で、高さ80cmくらいになる。6〜7月ころ、白に薄紅をさしたような小さな壺形の花を咲かせ、秋には黒紫色の実がなる。食べられるというが、まだ食べたことがないので、味のほうはわからない。
ああ、秋がどんどん深まっていってしまう。行きたいところがいっぱいあるのに…。