コマユミ 【 小真弓 】
新潟県奥只見湖銀山平・10月19日撮影
朱色の種子がのぞく
山や野によく見られる落葉低木で、高さは2mくらいになる。秋に小さな実を枝いっぱいに付け、中から朱色の種子が現れる。実や木の感じは、マユミというよりニシキギに近い。ただし幹にはあのギザギザしたひれはまったくない。
今年の秋、久しぶりに奥只見に行った。そしたら、なんと、あんな山奥なのに、あまりの変わりように、しばし溜息をついてしまった。道路際の野天風呂はなくなり、かつて2泊お世話になった静かなしっとりとした湖山荘はあとかたなく消え、移転していた。それは立派な旅館に様変わりし、昼時には、土曜日だったが、てんてこ舞いににぎわっていた。周囲にはログハウスが建ち並び、夏の喧噪が想像できた。でも、蕎麦の味は、変わらずに生きていた。こんな立派な建物を建てて、冬はいったいどうするつもりだろうなんて、お節介なことをひとり思ってみた。(2002.11.9更新)