おかめどんぐり
コナラと並ぶ、雑木林の代表的な樹木で、秋に球形で直径2cmくらいのどんぐりができる。どんぐり(堅果)の形がまん丸なので、通称“おかめどんぐり”と呼ばれ、子供たちにとっては大好きな宝物だ。 イガイガの付いた椀形の袴を殻斗(かくと)といい、クヌギはこのイガイガが付いたまま落ちてくる。地面に落ちたひょうしにどんぐりが飛び出すものもあれば、しばらくしてからしぜんに抜けるものもある。 コナラの実はその年に熟してどんぐりになるが、このクヌギの実は2年目に熟して丸いどんぐりになるそうだ。 秋も深まったころの、このどんぐり拾いはとにかく楽しい。食べられるわけでもないのに、つい夢中になってしまう。まん丸で、大きくて、つやつやしたのを拾い集めては、比べっこするわけである。ズボンのポケットの中にいっぱいつめ、時々それを確かめるように触りながら帰るのが、また楽しいのである。
(2003.11.15) |